危険な愛を抱きしめて

「まだ、二週間ぐらいだよ。
 ……言っておくが、好きで来ているわけじゃねぇぞ!
 あれから。
 学校の行き帰り以外、完全に外出禁止になったから、息抜きに来ているだけだからな!」

 そう。


 久しぶりに。

 薫に外に連れ出してもらったその日に、倒れて。

 結局二、三日入院して以来。

 オレは、ますます、家から外に出づらくなった。

 今度、倒れるほどの発作を起こしたら、問答無用で手術だと言い渡されたし。

 じじぃみたいに、心臓の薬はいつも持ち歩かないといけないしで、散々だ。

 例の夜のお茶会から、一月ぐらい経って。

 ようやく。

 学校の行き帰りに車を使うことを拒否できるようになってから。

 このケーキ屋に通えるようには、なった。

「とりあえず、学校と家の中間にあるし……」

 ……由香里の姿が見えるし……なんて、気恥ずかしくてとても言えねぇ。

 顔が、赤くなる前に、頭を一つ振って。

 照れ隠しに、風ノ塚を威嚇するように言った。

「……由香里に食わされた、風ノ塚のケーキが。
 どんな風に作られているのか、興味あったし」