危険な愛を抱きしめて

「違うって、何が!?
 調子悪そうじゃないか!」

「雪……よりは……平気。
 今すぐ……急に死んじゃう……ヤツじゃないみたい……だし……
 ……発作が……収まれば……」

 由香里の言っていることに、オレはクビを振った。

「そんな……!」

「お願い……!
 側に……いて……?」

 由香里の必死な声に。

 オレは。

 そのまま、すとんと、地面に腰を下ろした。

「……が……とう……雪……」



 由香里が、微笑む。



 自分の肩を抱いたまま。



 そして。


 オレの方は、と言うと。



 全身に走る痛みに耐えるような由香里を。



 ただ。




 見ているだけしかなくて……。





 いたたまれない時間だけが過ぎていく。