危険な愛を抱きしめて

 

 オレは。

 オレ達は。

 一体何をしていたんだろう。

 見た目は白く。

 だけども、本当は、汚れきった自分の手を見つめて、オレは唇の端をかんだ。

 この手で、かき集めた金で、由香里を生かした気になっていた。

 アヤネを泣かせて。

 自分のやりたいことを曲げて。

 ……罪を重ねて。

 それでもなお。

 伸ばしたいのは、由香里の苦痛だったのか……?

 オレの全てをかけて、やってきたことは、なんだったのか……!

「この、延命処置、とやらはいつまで続くんだ」

 オレの質問に、薫は、目を伏せて答えた。

「由香里の状態が、安定するか。
 もしくは……死ぬまで」

 なんてこった!

 安定、なんてするのか?

 あの状態で!

 真実を知った今だって。

 由香里には、生きていてほしかった。

 だけども。

 死ぬまで続く由香里の苦痛に、オレはぞっと身を震わせた。