「こっちは、どこがイイかは百も承知だ。
 カラダを診るプロの上に……
 クソいまいましいことに、男同士だからな。
 ……たとえば、ココ」

「うあああ……っ!」

 薬で狂った鋭敏な場所をこすられて、オレの欲望は一気に膨れ上がり……

 無理やり生み出された快感に、意識が飛びそうになった。

 薫が導く指の動きのままに。

 いくら抑えようとしても、素直に反応してしまう自分のカラダが嫌だった。

「思ったよりもイイ顔して、鳴いてくれるじゃないか?
 男色の趣味がなくてもソソられるぜ?
 案外、お前も女を抱くより、こっちの方が、ヨかったりして」

「く……そ……!」

 オレの抵抗を、力ずくで抑え込んで薫は嗤う。

 悪魔の顔で。

「気持ちのイイことを、山ほどお前のカラダに刻んでやるよ。
 二度と、薬と俺から離れられなくなるように」

「……!」

 男のプライドをかけた最後のココロの抵抗は。

 苦しいほどに感じる薫の指に、白濁して、消えた。

 情け容赦なく、冷静に。

 オレを攻め立て、追い詰めながら、薫は、ささやく。