危険な愛を抱きしめて

「あたし……雪……好き……
 雪に……抱いてもらうのも……」

「……由香里」

「だって……雪と……肌を重ねていると……怖くないのよ?
 先に、何が起きても……雪と一緒なら、大丈夫、な感じがするもの……」

 由香里の先にあるもの。

 それは、迫り来る……死。

 普段、どんなに笑っていても。

 元気そうにしていても。

 ひたひたと、近寄って来る闇の気配が、怖いのだと。

 いつも、本当は……怯えているのだと。

 由香里は、こっそり、オレに訴えた。

「だけども……今まで……
 あたし……
 雪と二人なら……どんなヤツと戦っても……負けたコトなかったわよね?
 今回の……敵も……
 雪が、側にいてくれれば……きっと、大丈夫って、思うの……」

「……由香里」

「雪の側は……安心……
 だから……す……」



 ……好き。

 そんな、大事な言葉を。

 全部、紡ぐことなく。

 由香里は、静かに、眠りに落ちていく。

 その、キレイな顔を見ながら、オレは、ようやく。

 由香里のココロの隙間に、自分の居場所を見つけたような気がして。

 すごく……






 すごく。

 ……嬉しかった。