危険な愛を抱きしめて

「おや~~
 篠原さん~~
 お久しぶりです~~
 お元気ですか~~」

 相変わらずの、風ノ塚のあいさつに、由香里は笑った。

 まるで、花のように……キレイに。

 本当に嬉しそうな顔が、とても、眩しい。

「はい、元気です!」

 なんて返す言葉も、弾んで聞こえた。

 風ノ塚には、オレの心臓のコトは話してあっても。

 由香里の病気のコトは、本人の希望で知らせていないから。

 ヤツは、由香里の言葉をそのまま受け取って、上機嫌に笑った。

「今日は、ぜひ。
 ゆっくりして行ってくださいね~~」

 なんて言いながら、作業に戻っていく風ノ塚に。

 由香里はにこにこ笑って手を振ってから、ついでにこっちの方を見た。

 おっ、オレの方にも笑ってくれるのかな?

 と思っているうちに、由香里は、言いやがった。

「店員さん、お茶ーー
 早くちょうだい、ねぇ?」

 ……なんか、悲しい。