危険な愛を抱きしめて

 米国帰りで由香里の部屋に行った時。

 もう『治った』とか言ってたのに、本当は由香里の調子は、あんまり良くなくて。

 結局、必要最低限しか、由香里は外に出なくなった。

 行ってる学校もバイトも違えば、あっという間に縁遠くなる。

 それがイヤで、時々由香里の家に窓から入って遊びに行ってたりしてたけれど。

 今日、ここで会うまで、また日にちがあいていてた上。

 外で会うのは久しぶりだったから。

 オレの方は、なにか、感動~~だったのに。

 由香里の方は、オレを見るなり、力一杯。

 ケラケラと笑いやがったんだ。

「うふふふ。
 雪が本当に、王子サマしてる~~
 面白い~~
 カッコいいー
 ヤバい~~」

 由香里は、笑いながらオレのことをけなしながら、ほめてる?

 ……ったく!

 ほめるか、けなすかどっちかにしろ!

 いや、できれば、カッコいいってほめてほしい。

 ……じゃなくてっ!

「ったく!
 由香里は、バイトをやめたくせに、何しに来たんだよ!」

 わいて出てきた不機嫌の虫が、顔を出したのに。

 由香里は、モノともせずに、笑って言った。