さすがに風ノ塚を、殴り飛ばすわけにもいかねぇ。

 しかも、背が大分低いにもかかわらず。

 案外力が強かった風ノ塚に、オレは両手をつかまれた上。

 抵抗空しく、オレは風ノ塚の好きにされるしかなく。

 気がついたときには……
















 鏡の前に。

 いかにも『王子』サマ然とした、衣装を着たオレの姿があった。