危険な愛を抱きしめて

 10分。

 なんだ、結局。

 そこまで、時間はいらなかったな。

 こんなヤツらなんて、所詮オレの敵に、なりは、しねぇ。

 ガキの頃本気で思ってた。

 世界で一番、強くなる、なんてコトは。

 今となってみれば、叶うハズもない夢だってコトを知ってるけれど。

 今まで、武術が上手くなるための努力も、修行もしてたんだ。

 ヤツらに負けるほど、弱くは、ねぇ。

 この力は、オレの誇りであり、自信なのだから。

 戦う怪獣の由香里から見たって、キレイに決まって見えただろう。

 相手が弱くたって、大勢に勝てば高揚もする。

 それに、あっさりやられた風ノ塚よりは。

 オレの男としての株は上がったはずだった。

 乱れはしないが、運動したために早まった呼吸を整えて、オレは気分よく、由香里の方を振り返った。






 ……その時だった。