危険な愛を抱きしめて

 


 1分――2分

 奇声をあげた男たちが、全員、オレに向かって飛び込んできた。

 飛んで来た、四つの拳をすべてカワして、オレは、テーブルの上に駆け上がる。



 3分――4分――5分

 集団からやや外れた男の一人を、テーブルの上から蹴りつけると、そいつは。

 ぐう、という変な声を出して動かなくなった。

 その、蹴りの軸足にしたために、動きが止まった左足を他の奴につかまれた。

 けれども、オレは振り払いがてら。

 足をつかんだ男めがけて、テーブルから飛び降りると。

 そいつは、目を回したようだった。



 6分――7分――8分

 あと、二人。

 降ってくる拳は、遅い。

 基本がなってない上に、せっかく仲間が二人居るのに、コンビネーションがとれてねぇ。

 バラバラの攻撃を、余裕でかわしながら、スキを見つけると。

 拳一発で、片方は、おしまいになった。



 ――9分。

 残りは、一人。

 そいつは。

 他の仲間をあっという間にやられて、ビビってた。

 オレが睨むと、小さくのどを鳴らして、ケーキ屋の床にぺたんと座りこんでしまった。

 どうやら、やる気が失せたらしい。