「きゃ~~っ♪
 雪ってば、本当に、似合う。
 やっぱり男子も、キレイって得よね?
 ね、ね。雪。
 来年から、毎年、指輪とか、ブレスレットとか、贈っていい?」

「……調子にのるなよ? 由香里」

 ペンダントを下げただけで。

 ガキみたいに喜ぶ由香里を見ながら、オレは、そっとため息をついた。

 ……仕方ねぇな。

 こんなもの。

 命に関わる大事な薬を入れたら、二度と外せねぇじゃないか。

 由香里がいつも、そばにいられるように。

 ……首輪をつけられたような気もしたけれど、まあ、いいか。



 ……オレは、由香里がキライじゃねぇし。





 ……好き、だなんて。




 口が裂けても言えねぇけどな。