翌日。

良く晴れた日曜日。


うだうだ悩みながらも言われた時間に合わせ用意をしてしまった私は、鏡の前でメイクを終えた顔を映しながら複雑な想いに溜息を吐いた。


私、何で結構気合を入れて準備してるの?

大樹と出かけるのにこんなばっちりメイクなんてする必要無いはずなのに。

しかもついうっかり買ったばかりのスカートまではいちゃって。


このオフホワイトのレーススカートはこの前須藤さんとの飲み会の時、ワンピと二択で悩んで僅差で選ばなかったけど、とってもお気に入りのもの。


ベージュのニットを合わせて、かなり女らしいコーデになるんだけど、襟元がちょっとだけ寂しくて気になってしまう。

それをカバーできる様なアクセサリーが手持ちに無くて、ワンピースに負けたんだった。


鏡の中の自分をじっと見る……ゴールドのネックレスがあればもっと良い感じになりそうなんだけどな。

なんてついうっかり考えて、ハッとした。


あくまで今日出かける相手は大樹なんだ。


デートと言っても私が夢に見ていた様なデートにはならないはず。


ファッションも少し納得がいかないところが有るくらいが丁度いいんだ。