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雲一つない、透き通るような青空に飛行機雲が真っ直ぐな線を描く。


日差しは少しずつ暖かさを増して

窓から見える桜の木にぷっくりとした芽が少しだけ顔を出してるのが見えた。



もうじき、ここから眺める景色はピンク色に変わって。


校舎を囲むように埋められた桜が咲き乱れる春は

この学校で一番美しい季節を描き出す。



その頃、あたしは
一体どうしてるんだろうか。

…笑ってるかな。


それとも、今みたいにまだ、苦手な作り笑いを繰り返してるかな。


心に空いた穴は
いつ、塞がるんだろう。



塞ぎ方なんて、自分にしかわからないのに。


出口すら見えなくて

色褪せた日々を
ただ、埋めるように追い掛けるだけ。



作り笑いをする度に擦り切れる心で

あたしはどこかもう、諦めていた。





伝える事も、想い続ける事も

何もかも、全部。



これ以上
傷付きたくない。

もう、涙なんて流したくない。




恋なんて
もうしたくない、と。