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『だから、リサさんとは付き合えません。』

神楽くんの言葉が
今も耳に残ってる。




あの日
神楽くんはリサさんの告白をハッキリと断った。


多分、自信があったのだろう。

断られたリサさんは、放心した様子で学校から去っていった。




嬉しいはずなのに。

やっと、リサさんから解放されると思っていたのに。


『気になる子が…います。』


あの言葉が
あたしの心に暗い影を落としてる。



あたしは弱虫で
情けない程、臆病者だから

“気になる子って誰?”なんて聞けるはずもなく

ただ、悠長に過ぎてゆく季節に埋もれ
やり場のない気持ちを抱えたまま、代わり映えしない毎日を送っていた。




そんな時だった。


こんな毎日に、突然
変化が起きたのは。