今思えば本当に、陽介に甘えてばかりだったな…
そりゃ、マンネリって愛想尽かされて捨てられるよね……
ふわふわの布団をギュッと引き寄せ胸に抱きしめた時、何だか違和感を感じた。
そして、ギュッと頬をつねられた。
────ん?
そっと目を開くとそこには……
端正な一ノ瀬司の顔が……!?
「………へぇ!?んなっ!?な、!?」
な、何でいるの!?
ふわふわの布団と勘違いして抱きしめていたのは一ノ瀬司、本人だった。
「……まさか、襲われそうになるとはな」
「へ!?ちが、違いますっ!って、何で入ってきてるんですか!?鍵、部屋の鍵閉めたのに…」
念には念をと思って、昨日の夜にちゃんと鍵をかけたはずなのに…!
「鍵?ああ、言っとくがここの主人は俺だ。この俺が何をしようが勝手だろう。」
なんて、一ノ瀬司はじゃらん、と鍵を私の前にちらつかせる。
鍵を使って開けたってこと!?
人には書斎絶対入るなって言ったくせに!

