一通りショッピングモールを回り、紗栄子は彼氏とディナーと言って駅前で別れた。
今日も司は夜遅いって言ってたな……
簡単に食べれる夜食でも作ろう。
司帰ってくるまでユキちゃんと録画したドラマでも見るかな〜
「って、本当に旦那様待つ奥さんみたい……」
電車に乗る前にスーパーに寄って少し食材を買う。
結構買いすぎたかも……なんて、駅に向かっているとき見覚えのある男性を遠くに見つけた。
丁度、目が合って漏れる声。
まさか、こんなところで会うなんて思いもしなかった。
「………梢、久しぶり、だな。」
ゆっくりと歩み寄ってきた彼はポツリと呟いた。
「……陽介。」
駅前は急ぎ足の人ばかりなのに、この場所にはまるで二人しかいないような気がした。

