10月半ば、少し肌寒くなってきた今日この頃。


私は紗栄子と一緒に新しくできたショッピングモールへ調査兼買い物に来ていた。


歩き疲れカフェで少し休憩することに。

パンケーキで有名なこのカフェはとにかく女の子で店内はごった返していた。


「あっ、私、このクマのカプチーノにしよっと!あ〜でもクラブサンドもいいな〜〜両方頼もっと!」



メニューを開いたまんまの紗栄子は苦笑い。



「イチゴのパンケーキ頼もうと思うんだけど大きいし一緒に……」



「うんっ!!食べる!食べたい!!」



なんて、即答すると呆れたように紗栄子はまた微笑んだ。


やがてクラブサンドとクマの絵が描かれたカプチーノが運ばれてきて、ご満悦の私を見て紗栄子は私の目を見て言う。



「ねぇ、梢。私に隠し事してるでしょ?」



「………へ?」



あまりにも突然のことで動揺した私はクラブサンドを持つ手が緩みお盆にボトッと落としてしまう。