sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜






「フッ、何だそれ。妬いてるって言いたいのか?」



少し微笑んだ彼の目に今は私が映っている。




「……そう、かもしれない。」



なんて、素直な言葉が思わず溢れると
司は一瞬驚いたような顔をした。



知らない間に私、麗香さんにヤキモチ妬いてたんだ。



「……阿保が」



司は小さく呟くと私の手を取って歩き出した。



「え…ちょっと!?」



「どうせまた段差に躓いて転けるんだろ。ちゃんと掴まってろ。フラフラしてはぐれるなよ。」



躓いて転けるとかはぐれるとかって、ほらまた子供扱い。

でも、繋がれた手が嬉しく思うのはどうしてだろう。


「何、ニヤニヤしてんだ。」



「……何だか、嬉しくて。」



そのままの気持ちを言えば、必ずといって彼の表情はほんの一瞬だけ固まる。



「……本当変わってるな、お前は」



そして、必ずといって彼はそう言うんだ。