やれやれと、リビングに向かいドアを開け電気をつけると……
パァーン!!!!という何かが破裂したような音がした。
「……………は、?」
クラッカーの中の紙が俺の顔に張り付く。
ゆっくり視線を辿ると、パジャマ姿で変な三角帽子をかぶったあの女がいた。
「……お前、寝たんじゃ────」
「誕生日、おめでとう!!!」
ちょっと遅いけど、とふわり微笑んだ。
……誕生日?
「この前のパーティーは誕生日だったのに挨拶回りばかりだったでしょ?だから、仕切り直しでパーティー……って思ったんだけど……嫌でした…か?」
なぜか、敬語になって俺を見上げる。
「……俺が帰ってくるまで起きてたのか?」
「録画してたドラマ見て起きてたの。ユキちゃんってすごいんだね!司が帰ってくるのわかるみたいでニャ〜って鳴くから慌てて電気消して……あっ、こっち来て!いっぱい料理作ったの!ケーキもあるよ!」
ダイニングテーブルいっぱいに料理が並べられているが、全部にラップがかかっていた。
随分前から用意してたんだな……

