sweet♡marriage〜俺様御曹司と偽装婚約〜





「でも、思ったよりはマシだ。」



なんて、ボソッと呟いた一ノ瀬司は扉を開けて出てしまった。


マシだってことは……もしかして褒めてる?




「あのっ、」



その背中を追いかけ声をかけると、ばつが悪そうな表情で振り返る一ノ瀬司。



「も、もしかして……褒めてくれてます?」



「……悪くないと言ってるだけで、褒めてなどない。」



彼の表情はいつもと同じで何ら変わりないけれど……

これでも褒めてくれてるんだよね。


分かりにくい人だなぁ……

でも、そんなところが彼らしいのかも。



「司さんも褒めてくれることってあるんですね!もっとそうやって素直な気持ちを相手に伝えたらいいのに。そしたらきっとモテますよ!」



…………って、私は何言ってんの!?

どうしよう、なんて思った時には遅くて。



明らか怪訝そうな彼の顔が間近に迫る。



「いや、これは違うっていうか……その、ご、ごめんなさ…っ」



「お前のその不自然な敬語、何とかならないのか。」



………へ?