「相変わらず変な動きすんのな〜。やっぱ何も変わってないな。」
相変わらず変な動きって何なのよ。
私そんな変なことしてた?
「あ、そう言えばさっき司さんとキャッチボールしたんだけどさ!司さんってすげぇ良い人だよな〜〜マジで姉ちゃんには勿体ねぇ!」
………は?
キャッチボール?
どういうこと?上手く取り入れようって言うこれも彼なりの何か作戦なわけ?
「俺が野球好きだって知ってたみたいでさ!今度ナイター見に行こって約束したんだぜ!いいだろ〜」
………う、嘘でしょ。
取り入れようったってそこまでしなくても……
娘を利用するって家族みんなの前で宣言した男だよ?
打ち解けの速さが尋常じゃないです……
さすが、御曹司様。
結局、お父さんと一ノ瀬司は何の話をしていたのか聞けなかった。
諦めて久しぶりに自室に向かうと、部屋は3年前の面影が殆どなかった。
え……荷物置き場じゃないか。
沢山の物に溢れた部屋。
だけど、机など私物は出て行ったあのときのままで。
電気スタンドに貼っていたプリクラ
翔太と喧嘩して壊した襖
棚に飾られたコルクボード
触れると懐かしさが蘇ってくる。
もう、懐かしいと思えるほど帰ってなかったんだ……

