「プロジェクトチームって言うのは一ノ瀬グループ創立60周年記念でニューヨークにホテルを建てるっていうプロジェクトをしてて、そのチームのこと。そのプロジェクトリーダーが司。ここのオフィスにいるのはみんなそのメンバーだよ。」
だからボードに"NY初 hotel ICHINOSE プロジェクト"って書かれてあったんだ。
さすが、一ノ瀬グループ。
大掛かりなプロジェクトしてるんだ…
「結構今ね、一ノ瀬グループじゃホテル業をメインにって話が上で進んでるんだ。だからこのニューヨークでのプロジェクトが上手くいけば司の株は上がる。ここのメンバーもみんな勢力上げて頑張ってるんだ。」
一ノ瀬司の株が上がる…
それはいずれ、彼がこのグループを背負っていくことの近道にでもなるんだろうか。
「そんな大それたプロジェクトに私が手伝ったりしていいんですか…?」
何となく遠慮したいような…
一ノ瀬司の言う通り、さっさと帰ればよかったかも。
「このプロジェクトチームに女性は少ないからね。ぜひ、女性の意見も聞きたいな〜と思って!」
なんて、古賀さんはまるでおねだりする子供のように私を見つめる。
歳上なのにこの母性が擽られる感じは何なんだろう。
気づけば私は、縦に首を振っていた。

