クスクス笑う古賀さんを見つけた一ノ瀬司は
案の定、怪訝そうに眉をひそめた。
「俺からの報告は以上だ。各自、仕事に戻れ。」
半ば無理やり終了させた一ノ瀬司に、古賀さんはフッと微笑んで近づいてくる。
「いや〜中々よかったよ〜〜。」
なんて、古賀さんは一ノ瀬司の肩をポンポンと叩く。
こんなとこで怒り出したりしないよね….
明らか苛々している一ノ瀬司を見て私は気が気じゃない。
私の腰から手を離した彼は不機嫌そうに私を見つめた。
「もう、用は済んだ。帰って構わん。」
………はい?
帰って構わんって、何なのそれ。
勝手に連れてきておいて。
いくら何でも自分勝手すぎない?
腹が立って睨み返すと眼鏡の奥の冷たい瞳が私を捉えた。
初めて会った時はこんな瞳じゃなかったのに…
相当、外面だけはいいらしい。
何が、王子様よ。
この鬼が!!
「では、帰らせていただきます。」
皮肉たっぷりに思い切り睨みつけて立ち去ろうとするも、古賀さんに腕を取られてしまう。

