オフィスにラブは落ちてねぇ!!

お互いに笑みを浮かべながら言葉を交わす愛美と高瀬FPを遠目に見て、緒川支部長は面白くなさそうに眉をひそめた。

「菅谷、今日の支部長面接11時から。」

突然大きな声でぶっきらぼうにそう言った緒川支部長に、愛美は心の中で舌打ちしながら無愛想に返事をした。

「わかりました。」

(呼び捨てすんな!!何様のつもりだ!!)




お昼を少し過ぎた頃。

愛美はほとんどの職員が出払って閑散とした支部の中で、昼食はどうしようかと考えていた。

(何食べようかな…。)

昨日はハンバーグ弁当だったから今日は鶏そぼろ弁当にしようか、などと考えながら財布を持って立ち上がると、出先から高瀬FPが戻ってきた。

「ただいま帰りました。」

「お帰りなさい。お疲れ様です。」

「これからお昼ですか?」

「ハイ。高瀬FPはお昼済みました?」

「いえ、僕もこれからです。」

「私、お弁当買いに行きますけど…ついでに買ってきましょうか?」

「いや…メニュー見て選びたいんで、僕も行きます。」

「そうですか?じゃあ、一緒に行きましょう。」

高瀬FPが自分の席に荷物を置き、財布を持って愛美のそばにきた時、緒川支部長が出先から戻ってきた。

「ただいま。」

「支部長、お帰りなさい。」

高瀬FPがニコニコ笑いながら緒川支部長に声を掛けると、緒川支部長は不機嫌そうな顔で愛美と高瀬FPを交互に見た。

そして、愛美をじっと見る。

「ただいま。」

「…お帰りなさい。お疲れ様です。」

(なんでお帰りを催促すんだよ!)

「昼飯か?」

「ハイ、菅谷さんとそこの弁当屋に行きます。」

高瀬FPが答えると、緒川支部長が顔をしかめた。

「支部長の分も買ってきましょうか?」

「…いや、俺も行く。」

突然一緒に行くと言い出した緒川支部長に、愛美は激しく苛立った。

(せっかく高瀬FPと楽しく二人で行こうと思ったのに!!)