Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~




授業の後、顧問の先生が研究会でいないこの日は、部活は休みで、電車に乗って家に帰った。



横浜駅を降りて、いつもと同じスーパーに寄る。



てくてくと薄暗い道を帰ると、家の近くの電信柱の外灯が、ちょうど点灯した。



オレンジ色の光の下、人影が見える。



手足の長い、男の人の影。


近づいて、自分の目を疑った。



そこには七倉さんが立っていた。



「久しぶり、雛子ちゃん」



力強い眼差しで、私を見る七倉さん。



その視線に、全身が火照ったみたいに熱くなった。