まだ夕方とはいえ、店内は薄暗くて、チカチカと照明が光る。
お腹に響くドスドスという爆音と、聞いたことの無い英語の歌が流れていた。
お客さんがまばらな店内。見回すけど兄はいない。
仕方なくラインする。
雛子 [店ついた。どこ?]
マッシー[いま、別の店。七倉に渡しといて]
雛子 [誰?それ?]
マッシー[目力はんぱないイケメン]
バカか?この兄は?
そんなんで分かるわけないだろ。と思いながら店内を見回して、すぐに見つけた。
数人の男の人が集まるテーブル。
ひときわ目立つ大きな眼と綺麗な顔。
彼から溢れる色鮮やかな光。
引力に引き寄せられるように彼に向かって歩いた。


