「七倉……ハル?七倉さん!!」 間違えるはずが無い。 一度見たら忘れられない、力強い目。 整った顔。 亜理沙がステレオからSoul Loversの曲を流した。 最初のフレーズで気づく。 「この声……七倉さんだ」 綺麗な、綺麗な、七倉さんの声。 芸能人だなんて、手の届かない人を好きになってしまった。 とんでもなく、遠い人を。 「どうしよう、亜理沙。私……それでも……」