「ごめん、雛子」 混乱が収まって、夢から覚めたみたいに人々が去った後、亜理沙が言った。 私は答えられなくて、ただぼんやりと、さっきまで七倉さんが立っていた場所を眺めてる。 「本当に、ごめん」 亜理沙が深く頭を下げる。 亜理沙は何も悪くない。 ただ受けた衝撃があまりにも強すぎて、心がついていかないだけ。 「彼が……Soul Loversのハルなの?」 亜理沙に、そう問いかけるのがやっとだった。