決して大柄じゃない彼女は、長身の対戦相手に苦戦していた。 スコアを見ると2ゲーム先取されていた。 このゲームを落としたら雛子ちゃんの負け。 けど彼女は怯まない。 挑むような目で前を見つめる彼女は、諦めていなかった。 3ゲーム目、4ゲーム目に勝つと、5ゲーム目を気迫で押し切った。 コートの中、小さなガッツポーズをする雛子ちゃん。 俺の中で、忘れていた熱いものが込み上げる。 太陽の光に反射した、ガラスみたいに綺麗な目で、空を見上げた彼女はにっこりと笑った。