Soul Lovers~世界で一番愛する人へ~




私の名前は真下 雛子(ました ひなこ)。高校3年生の17歳。



9つ年上の兄は雅高(まさたか)。マッシーという名でクラブに入り浸ってDJまがいの仕事(?)をしている。



父は単身赴任で北海道にいて、父大好きの母は、1年のほとんどを北海道の父の元で過ごしている。



神奈川にあるこの家は、ほとんど兄と私の2人暮らし状態だった。



スイッチが切れたみたいに眠る兄の体にブランケットをかけると、私はキッチンに立った。



朝食と、学校に持っていくお弁当。そして昼には目覚めるだろう兄のための昼食を作った。



今日は部活の朝練連の日。横浜から東京の高校に通う私は、制服に着替えて通学かばんを持ち、テニスのラケットを肩にかけると家を出た。



人とはちょっと違うかもしれないけど、



いつもと同じ日がそこにはあった。