「なにボーッとしてるの?」 リハーサルの休憩時間、壁に寄りかかってぼんやりとしていると、梨央が話しかけてきた。 「別に」 「別にって顔じゃないでしょ?リハにも力が入ってないみたいだし」 訝しげに様子を探ってくる梨央に、 「お前には関係ないだろ!!」 厳しい口調で言い返した。 「おいおい。どうした?」 「荒れてるなー、ハル」 竜也と秀斗が言った。風花も不思議そうな顔で、俺のことを見ている。