「私なんて、友達の妹くらいにしか思ってないよ……」 考えれば考えるほど、落ち込む私に、亜理沙は「ふーん」と神妙な顔をした。 「やっと自覚した?目力イケメンに恋してるって」 恋? 恋、してるのかな? 私……七倉さんに恋してる? 大きな力強い眼差しも、 うっとりするように綺麗な声も、 こんな私を家まで送ってくれた優しさも、 ころころ変わる表情も。 会うたびに、七倉さんのことで胸がいっぱいになる。 「うん。好き。好きだよ」 どうしよう? 七倉さんのこと、好きになっちゃった。