次の日、学校に行くと、待ち構えてたみたいに亜理沙が私の元にやってきた。
「詳しく聞かせて。何がどういった流れで、番号を聞き出したの?」
キラキラと目を輝かせる亜理沙に、昨日の出来事を説明すると、
「でかした。雛!大進展じゃん!!」
亜理沙は自分のことのように喜んだ。
「進展って言っても、家までの道をちょっと一緒に歩いただけだよ」
まぁ、電話番号は貰ったけど、そもそもこの番号だって、私から連絡しなきゃ繋がらない。
あんなイケメンに自分から電話するなんて度胸、私には無いから、ここから恋に進展なんてこと、絶対にない。
ってか、『恋』って。
あんなかっこいい人に恋なんて。
ダメダメ。絶対にだめだ。
好きになっても、叶うわけない。
競争率高そうだし。
きっと彼女だっているだろうし。
あんな大人な人からみたら、私なんて子どもだろうし。
そもそも、私みたいな平凡な子。七倉さんが相手してくれるはずも無い。


