どこまでも白髪に近い金髪。 体作りと称して毎日100回以上腕立てをして鍛えている筋肉で盛り上がった二の腕には、バラと剣のタトゥー。 耳たぶと軟骨に開けた穴にはゴールドのピアスをつけている。 早朝5時。妹に優しい眼差しを注ぐ目の前の人は、ヤバイ匂いをぷんぷんと漂わせていた。 年の離れた兄は、 「やっと終わったー」 そう言って大きなあくびを一つすると、目の前のキーボードに突っ伏して眠ってしまった。