「ハルって、いい声してるよね。セクシーで」
ふふっと笑う亜理沙。
「雛とこうしてSoul Loversの話が出来る日が来るなんて思わなかったな。あんた、芸能音痴だもんね」
心底嬉しそうな亜理沙。
兄の影響で、玄人好みのHip Hopばかりを聞かされてきた私は、世間一般の女子高生に人気の歌や芸能人を、ほとんど知らなかった。
「私って……そんなに世間からずれてる?」
落ち込む私に「まぁ、まぁ」なんて言いながら頭を撫でる亜理沙は、
「Soul Loversもそうだけど。好きになちゃった?」
「え?」
興味津々。熱いまなざしを私に向ける親友に、なんのこと?と首を傾げる。
「目力ハンパないイケメン君に、恋しちゃった?」
亜理沙の言葉に、全身が真っ赤に染まる。
頭で考えるより先に、体が反応してしまった。発熱したみたいに熱い頬。
心臓が尋常じゃない速さで鼓動してる。
「な、ない。ない。ちらっと会っただけの人に恋するなんて。そんなのないから!!」
必死に否定するけど、亜理沙は神妙な顔で頷いた。
「そっかー。雛の初恋だね」
「だから違うって!」
「応援するからね」
体ごと私に向かって座りなおした亜理沙は、私の両手をぎゅっと握った。


