「この歌、Soul Loversって人たちが歌ってるんだ。5人組のグループなんだけど、雛が似てるって思ったのはどの人?」 艶のある大人の男性の声で始まる曲。 この人じゃない。 力強い女性ボーカルと、透き通った女の人たちの声。 この人たちも違う。 ハスキーで情熱的な歌声。 この人でもない。 その時、 Ah------- 切なく、伸びやかな声が聞こえて、全身に鳥肌が立った。 「この人!」 胸がざわついて、それ以上言葉が出ない。 「ああ。ハルね」 亜理沙が大きく頷いた。