ぽっかりと穴が開いた今の私に、 あなたはあまりにも甘く、魅力的で、 飲み込まれてしまいそう。 それでも、 『雛子ちゃん』 こんな時ですら、あの綺麗な声が、私をとらえて離さない。 『好きだよ、雛子』 この心が、彼だけを求める。 他の誰でもない、七倉さんだけを。 「ごめんなさい」 菅君に謝る。 すると彼は、 「やっぱ、駄目か……」 寂しそうに呟いた。