次の日、学校でウインドブレーカーを返そうと、菅君のクラスに行った。 教室のドアを開けると、 「おい、はる。彼女が来たぞ!」 私の顔を見たクラスの男の子が、菅君に言った。 「彼女じゃねーよ。そんなこと言ったら、真下さんが帰っちゃうだろ」 友達とじゃれ合う菅君。 「『はる』って、呼ばれてるんだ?」 思わず、菅君に聞く。 「ああ。名前が陽希(はるき)だからね。真下さんも、菅君なんてよそよそしい呼び方じゃなく、はるって呼んでよ。 おれも真下さんのこと、雛子ちゃんって呼んでいい?」