側で見ていた兄が言うんだ、間違いない。 七倉さんは、お酒を飲んで暴れたりなんかしない。 「酷すぎる!」 どうして交通事故にあって苦しんでる七倉さんが、責められなきゃならないの? 「私、テレビ局に抗議する!!」 そう叫んで部屋を出ようとした私を、七倉さんは言葉で制した。 「待って、雛子ちゃん」 いつになく静かな声に、背筋がぞくっとした。 振り返ると、七倉さんは、今まで見たことがないような恐い顔で私に言った。 「もう、ここには来ないで欲しい」 初めて、七倉さんに突き放された。