「七倉さんは無事なんですか?」
私の質問に、
「全身の骨が折れてて、回復には時間がかかるけど。生きてるよ」
竜也さんは、梨央さんを抱いたまま、病室の方へと歩いて行く。
「マスコミの目もある。帰って欲しい」
私たちに背中を向けて、竜也さんはそう言った。
「後遺症は残らないのか?」
私たちを拒絶するかのような、竜也さんの広い背中に向かって、兄が叫ぶ。
「何ともいえない。回復を祈るだけさ」
「一目でいい。妹を七倉に会わせてやってくれ!!」
兄の叫びに、梨央さんの肩を抱いたまま、立ち止まり、振り返る竜也さんは、
「君はどうなの?ハルに会いたい?」
真っ直ぐに、私を見詰めて聞いた。


