あの頃よく読んでいた本の情景とどことなくにている場所がある。                           そこに行くのが中学3年生で、クラスから嫌われいじめを受けてる私・・・富菜(ふうな)の日課だ。                        
 何故私が ゛いじめ ゛にあってるかなんてよくわかんない。いつの間にかそうなっていた。
 
 1年生の頃は "友達" と呼べる存在はいた。一緒に移動教室に行き・・・お互いの掃除が終わるまで待ち・・・一緒に帰る・・・。 
 
 そんな・・・゛中学生 ゛らしい事を・・・していた。
 
 なのに・・・進路という受験に入ったとたん・・・友人は・・・私を・・・独りにし別のグループに入った・・・。
 
 きっと・・・私の進路が気に食わなかったんだろう。
 
 友人と呼んでいた。あの子にとって・・・どんなに望んでも入れない学校だから・・・。
 
 だからって私に八つ当たりするのはお門違いな気がする・・・。
 
 でも・・・これでよかったのかもしれない。
 
 一緒にいて、影でなにか言われるよりも・・・ 
     
      "今"  

 離れてもらった方があの子のためになるかもしれない・・・。

 その為に・・・私が・・・犠牲になったとしても・・・

 そう考えてるうちにいつもの・・・私の日課の場所に来た。

                    いつものように自転車から降りて、ストッパーを止め、川の水面を見る。                       そうすると普段のストレスから解放される錯覚になり・・・良い気晴らしになる。その中はいつもと変わらずに魚が泳いでいる。                                   やっぱり・・・あの本のようには・・・いかないか。いつもなら自転車に向かって走り家の路地に走るが・・・今日はいつもと違う。予感がする。走るところを走らないで歩き、ゆっくりと自転車のストッパーを外し・・・川を見る。やっぱりいつもと変わらないか・・・と諦めたその瞬間。        
 ゛ザー゛                 
と水の中から何かが出てきた。                        "えっ♪゛                                 と思った、期待して自転車を倒し川に近づいたその瞬間・・・水の竜巻が現れ私の前にきた。竜巻の目の間に体がすっぽりと入りこみ、何か別の空間へと移動していった。