夏の終わり、恋花火

改札を抜けて電車に乗った。

窓から差し込む日差しに拓海くんの横顔が照らされている。

まじまじと見つめ、一つひとつ確認しながら噛み締めた。

今のこの瞬間を。

「どこいくの?」

「動物園!」


イタズラにはにかんだ。

小悪魔だ。

動物園..楽しみだ..。


聞きたいこと、言いたいことが溢れそうなのに
怖くて言葉にならない。


裏腹にくだらない話しばかり口をついて出る。

てんで空回りしてる。


でも拓海くんは楽しそうに相槌打ったり笑ったりしてくれる。


ねえ


拓海くんは何を考えてるのかな?

なんで今日あたしを誘ってくれたのかな?