「上手くいったね!」

「いやー、良かった良かった」

「お似合いやなァ、末永くお幸せに~」

二人が手を繋いで図書館へ行くのを見届けてから、陰で見守ってた私達は、ほっと安堵の息をついた。

これなら大丈夫そう。

これで今回の件は終わり。

あとは報酬のジェラートを待つだけ……

「おい、まだ分かってねー事あんぞ!」

あ、涼村くん。

『こんな話聞かせといて、俺を放ったらかしにするとか有り得ねーだろ!!』と言われ、こっそり後ろの方にいたんだった。

要は結果が気になるから連れてけって言われたんけど、すっかり忘れてた。

「本の件だよ。来栖、お前なんでアレで分かったんだ?」

「あぁ、アレ?福祉の本があったって言ってたからね。多分叶海ちゃんも透輝くんの事好きで、一般人との付き合い方とか模索してたんじゃないかなって」

「ふーん……それだけで分かるもんか?」

「そ、そうだよ!だって、他に借りる理由って無くない?聴覚障害あるのに介護士とか目指すって、結構難しいと思うし」

涼村くんは納得いってないみたい。

か、解決したんだから別にいいじゃん!