「先輩!叶海ちゃんがなんで怒ったのか分かったって、本当ですか?!」

更に後日の日曜日。

燕くん経由で呼び出した透輝くんがやってきた。

場所は公園。梅雨直前の割に雲一つ見えない青空が広がってる。

絶好の推理日和だ。

いや、推理小説だと大体曇り空か雨だよね?……まぁいいや。

「いらっしゃーい、待ってたよ♪」

器用に高い鉄棒に腰かけた美色が手を振る。

綺鳴もベンチから降りて透輝くんと面と向き合った。

「ところで、どうしてここで説明するんですか?平日に部室でも良かったのに」

「ここな、叶海ちゃんがよう来る場所らしいんよ。せやから説明終わったあとすぐ謝れるようになァ思てな~」

これは私が調べ出した情報。

大体午前十時頃に、本を読みに来るらしい。

今の時間は九時半。

良いタイミングでしょ?

「それでそれで?早く理由教えてください!」

叶海ちゃんと会うのが気まずいとか、そういうのは考えてないのかな……