「ごめん!」

涼村くんが帰った後、私は二人に手を合わせて謝った。

ついついカッとなってしまった……

売り言葉に買い言葉で、自分でも覚えてないくらいの暴言を吐いちゃった気がする。

「しゃーない、しゃーない。あれはあいつが悪いよ!」

「せやせや、あんな野良犬によう立ち向かったなぁ、タイムちゃん」

下げた頭を美色と綺鳴に撫でられる。

あれ?

綺鳴の京都弁が戻ってる。

「キナリん、口調戻ってる?」

「あぁ、うち母親が京都出身やから、ちょっと口調が移っただけやよ?標準語も話せるけど、なんや標準語で喋った時の周りの反応がおもろいから、普段は京都弁混ぜて話しとんの」

ふふっと綺鳴が楽しそうに笑う。

うん、確かにあのギャップは効果がある。

口調だけの問題じゃないけど……