「あ、そや。二人に言いたい事あってん……」

いきなり重大な事なのか、口元を上品にナプキンで拭ってから、綺鳴は切り出した。





「うちを、『新聞部』……もとい、『相談部』に入れて欲しいんよ」





え?

ちょっと意外。

綺鳴って、こそこそ隠し事とかするの苦手そうなイメージだったんだけど。

「燕みたいに人に言いにくい事で悩んでる子、たっくさんいると思うんよ。もし二人みたいな人がいてへんかったら、燕は自殺しとったかもしれへん……」

綺鳴はミルクティで一度唇を湿らせる。

「なんや、JPOPの歌詞みたいな綺麗事に聞こえるかもしれへんけどな、うちはそういう人の支えになって、助けたいんよ」

そこまで真剣に考えてくれてたんだ……

「せやからお願い。うちを相談部の部員にしてーな!」

「良いよ」

「え?!」

「いや、部員二人じゃ不安だったし、多い方が調査もしやすいし、良いよ」

むしろ大歓迎だ。