というかまず、玲瓏学園は生徒数がとにかく多い。

なにせ初等部から高等部まである大きな学校だしね。

その上高等部に至っては文系学部と理系学部に別れてる。

そして中等部と高等部は一学年大体十クラス程。

一人一人虱潰しに調べてたら何十年かかるか分かんないわ。

やっぱり時音がいないと話が進まない。

……仕方ないな。

私は最後の切り札を手にかけた。

「とりま、写真部行ってみよっか」

「写真部?どうしてでありますか?」

「卒アルとかに載せるために、色んな所でカメラ構えてたでしょ。テントの下にもいただろうし、写真もあるかも」










文系学部の一階の東側の隅っこにある空き教室を再利用した教室。

ここが写真部の部室だ。



コンコン



秒間を開けて、短髪の男子がひょこりと顔を出した。