時計回りに綺鳴、あたし、玉木くん、珀成の順に座り、セットしたテーブルでお菓子を食べつつ、会議は始まった。

と言っても、情報が無さすぎて駄弁ってるみたいな感じだけど。

去年の運動会って、あんまり記憶に無いんだよね……

あの時は天気が中途半端で晴れたり曇ったりしてたし、途中で小雨が降って競技が延期になったりして、イマイチ盛り上がりに欠けてた。

全員糖分を摂取しつつ記憶の引き出しを散らかす勢いで思い出そうとするけど、騎馬戦での事故の事は覚えてない。

「運動会でテントの下にいる部活とか委員会……何があるやろ」

「少なくとも、その時騎馬戦に参加してた当時の一年生男子は除外して良いな」

「なんで?騎馬ごと崩れてテントの中に倒れたんだよ?」

「よく考えろよ。こんなチビが騎手やってて土台が崩れたなら、普通てっぺんからテントの中に倒れるだろ」

なるほど。

あたしの頭の中では積み上げたブロックの一番下を取って崩れたようなイメージだったけど、騎馬戦となれば小さい玉木くんを下敷きにしないように斜めに突っ込む感じで倒れるか。

誰か一人と事故チューしたのなら尚更。

でも、結構絞れても問題は解決したわけじゃない。

こうやって喋ってても、生徒の情報がなさすぎて見つからない。