あれ?

この声、どこかで……

「……タイム?」

絵を見たまま固まって動かなくなった私を、美色が心配そうに覗き込む。

でも、頭痛は治まるどころか更に増した。


なんだっけ……誰だっけ……いつだっけ……


私は何を忘れてる?


私は、誰と話してる?


頭の中のノイズは治まるどころか暴走していく。


何、何?!誰?!誰なの!!?




『絶対、会いに行くよ』




キイイィィイイイイィィイイイィン!!




頭の中で、ハウリングみたいな音が響く。

……っ、あ。

「タイム!?タイム!!!?」

視界がぐるりと回り、天井が見えた。

その端には焦り顔の美色。