「ん」

……え?

放課後、いきなり部室にやってきた涼村くんが、封筒を渡してきた。

「なんや、これ?」

綺鳴が不思議そうに受け取った。

「入部届。俺、相談部入るから」



「「「ええぇーーーっ?!」」」



私と美色と綺鳴は驚きのあまり壁際まで後退した。

「あんだよ!?そんなに驚く事かよ?!」

「い、いや、なんか意外だなって……」

あんなに私に突っかかってきた癖に、なんで?!

美色もわたわたしながら聞く。

「す、涼村くん、サッカー部に勧誘されてなかった?そっちは良いの?」

「何かの大会とか目指して切磋琢磨~とかチームワークと根性と絆~みたいなめんどくせーの、元々苦手なんだよ。ガラじゃねーし。渡辺には悪いけど、断った」

涼村くんはやれやれ、と疲れたように腕を組んだ。

「でも、どういう心変わり?なんで入ろうと思ったの?」

「え?……っと、それはー……」